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- 通年性アレルギー性鼻炎(ダニ・ハウスダスト)
通年性アレルギー性鼻炎とは?

通年性アレルギー性鼻炎は、年間を通して鼻の症状が続くアレルギー疾患です。主にダニやハウスダストなどの室内環境に常に存在するアレルゲンによって引き起こされます。季節性の花粉症とは異なり、症状に波はありますが基本的には年間を通して継続するのが特徴です。
気密性の高い住宅、ライフスタイルの変化、大気汚染などが発症や症状悪化に関与していると考えられ、現代の住環境の変化とともに日本での患者数は増加しつつあります。今後もより一層の注意が必要です。
専門的な診断と治療で快適な生活を
通年性アレルギー性鼻炎は、適切な診断と治療により症状のコントロールは十分可能ですが、放置すると副鼻腔炎や気管支喘息などの合併症を引き起こすリスクもあるため、早期の治療開始が重要です。
文京区本駒込の本駒込耳鼻咽喉科では、詳細なアレルギー検査と豊富な治療の選択肢により、患者さん一人ひとりに最適な治療をご提供いたします。症状でお困りの際は、お早めにご相談ください。
通年性アレルギー性鼻炎の症状
鼻の症状
通年性アレルギー性鼻炎の代表的な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの3つです。朝起きた時に症状が強くなるほか、掃除や布団の上げ下ろしなど、ダニやハウスダストが舞い上がる作業時に症状が悪化することが多いです。
鼻水は無色透明でサラサラとした水様性で、連続して出ることが特徴です。鼻づまりは片側だけでなく両側に起こることが多く、症状が強い場合は口呼吸となり、いびきや睡眠の質の低下につながります。
目や全身の症状
鼻症状以外にも、目のかゆみや充血、涙が出るなどの眼症状を伴うことがあります。また、鼻づまりによる頭重感、集中力の低下、だるさなどの全身症状も現れることがあります。後鼻漏により喉の違和感や咳が続く場合もあります。
小児では、鼻をこする仕草や口呼吸による歯並びへの影響、学習への集中困難などが問題となることがあります。
通年性アレルギー性鼻炎の主な原因
ハウスダスト
家の中にある様々な微細な物質の総称で、ダニの死骸やフン、カビ、ペットの毛やフケ、衣類の繊維などが含まれます。ハウスダストは季節を問わず発生するため、一年中症状を引き起こします。
ダニ
ヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニが主なアレルゲンです。高温多湿な環境を好み、梅雨時期から夏にかけて繁殖し、秋には死骸やフンが増加して症状が悪化しやすくなります。
ペットの毛やフケ
犬や猫の毛やフケ、唾液、尿に含まれるタンパク質がアレルゲンとなります。ペットを飼っていない家庭でも衣服に付着して持ち込まれることがあり、予想以上に広範囲に分布しています。
カビ
アルテルナリア、アスペルギルス、カンジダなどのカビがアレルゲンとなります。浴室、キッチン、押し入れなど湿度の高い場所に多く、換気不良の環境では一年中症状を引き起こします。
通年性アレルギー性鼻炎の検査・治療
アレルギー検査
主に血液検査によってダニやハウスダストに対するアレルギー反応を調べます。当院では少量の血液で多項目を検査できるドロップスクリーンを実施しており、患者さんの負担を軽減しつつ、包括的な原因特定を行っています。
治療方法
治療は環境対策、薬物療法、免疫療法を組み合わせて行います。薬物療法では内服薬や点鼻薬を中心に、症状に応じて最適な薬剤を選択します。ダニアレルギーが確認された場合は、舌下免疫療法による根本治療も検討します。
自宅でできる対策
- 寝具を60度以上のお湯で洗濯し、高温乾燥機で乾燥させる
- 室内をこまめに掃除する
- 室内湿度を50%以下に保ち、除湿器や換気で管理する
- カーペットや畳をフローリングに変更してダニの繁殖を抑制する
- 空気清浄機を寝室に設置し、24時間稼働させる
- 起床時は布団を叩かず、掃除機で表面のホコリを除去する
- 抗ヒスタミン薬の増量や鼻噴霧用ステロイド薬を併用する
- 生理食塩水による鼻洗浄を1日2〜3回実施する
- 外出時にマスクを着用し、帰宅時に衣服のホコリを払い落とす
- ぬいぐるみや布製品を減らし、こまめに洗濯できるものに変更する
- エアコンのフィルターを月1回以上清掃・交換する など
