匂いが分かりにくい

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匂いがわかりにくいのは
アレルギー性鼻炎のせい?

匂いがわかりにくいのはアレルギー性鼻炎のせい?

「匂いがわかりにくい」「匂いを感じない」などの症状は嗅覚障害と呼ばれ、鼻づまりにより匂いの成分が嗅覚神経に届かないことで起こります。

アレルギー性鼻炎による嗅覚障害は、主に鼻の粘膜の腫れが原因です。しかし、匂いがわからない原因はアレルギー性鼻炎だけではありません。副鼻腔炎(蓄膿症)や鼻茸(鼻ポリープ)、感染症、さらには神経系の問題が隠れている場合もあります。

専門的な診断で嗅覚回復を目指しましょう

匂いがわかりにくいと感じている場合は、お早めにご相談ください。文京区本駒込の本駒込耳鼻咽喉科では、耳鼻咽喉科の専門医として多角的な視点で症状の原因を探ります。アレルギーから鼻の構造的な問題、神経系の問題まであらゆる可能性を考慮し、嗅覚回復のための効果的な治療方法をご提案いたします。

匂いがわかりにくくなる原因

アレルギー性鼻炎による嗅覚障害

花粉やハウスダストなどのアレルゲンにより鼻の粘膜が腫れると、鼻腔上部にある嗅覚神経への空気の流れが妨げられます。匂いの成分が嗅覚神経に到達できないため、匂いを感じにくくなります。

鼻腔の構造的な問題

鼻腔内に大きなできものがあると物理的に鼻腔が狭くなり、匂いの成分が嗅覚神経に届かなくなります。鼻中隔弯曲症なども気流の妨げとなり、嗅覚に影響を与えることがあります。

粘膜の炎症による影響

慢性的な炎症により嗅神経そのものが損傷を受けると、鼻の通りが改善されても嗅覚が戻らない場合があります。早期の適切な治療が重要な理由の一つです。

その他の原因

風邪などの感染症、加齢、薬剤の副作用、外傷なども嗅覚障害の原因となることがあります。まれに脳の病気が原因となっている場合もあるため、専門的な評価が必要です。

放置のリスク

日常生活への影響

匂いがわからないと食事の味がわからなくなり、食欲の低下や栄養不足につながる可能性があります。料理の味付けができない、食材の腐敗に気づかないなど、生活の質が大幅に低下します。

安全面でのリスク

ガス漏れや火事の煙、腐った食べ物の匂いに気づかないため、重大な事故や食中毒のリスクが高まります。特に一人暮らしの方や高齢者の方は注意が必要です。

精神的な影響

匂いは記憶や感情と密接に関連しています。嗅覚障害により抑うつ状態になったり、人との食事を避けるようになったりすることで、社会的な孤立につながることもあります。

診断の流れ

Step01

問診・症状の詳細確認

嗅覚障害の程度、発症時期、進行の速さ、他の鼻症状の有無などを詳しく伺います。感冒の既往や薬剤の服用歴についても確認し、原因の特定に役立てます。

Step02

気道の評価

内視鏡(ファイバースコープ)などを使用して鼻腔内を詳しく観察し、粘膜の腫れ、ポリープの有無、分泌物の状態を確認します。副鼻腔炎や構造的な問題の評価も同時に行います。

Step03

静脈性嗅覚検査(アリナミンテスト)

アリナミンを静脈注射し、薬剤の匂い(ニンニク臭)を感じるまでの時間と持続時間を測定します。治療効果の判定にも活用します。

Step04

アレルギー検査(血液検査)

嗅覚障害の原因がアレルギーか確認するため、採血でアレルゲンの種類と程度を検査します。採血が苦手な方やお子さんには、少量の血液で検査可能なドロップスクリーンもございます。

匂いがわかりにくい場合の治療

薬物療法

症状に応じた内服薬や点鼻薬を使用し、粘膜の炎症を抑制することで鼻の通りを改善します。患者さんの状態によってはビタミン剤、血流促進薬、漢方薬などを使用(あるいは併用)することもあります。

鼻洗浄(鼻うがい)

生理食塩水を使って鼻腔内のアレルゲンや分泌物を除去することで、嗅覚神経への空気の流れを改善します。様々なものが市販されていますので、ご自身にあった種類、価格帯のものを選んでお試しください。ご不明な点があれば当院へご遠慮なくお尋ねください。

舌下免疫療法

スギ花粉やダニアレルギーによる嗅覚障害には、舌下免疫療法による体質改善が有効な場合があります。鼻粘膜の慢性炎症が改善することで、匂いを感じる機能の回復が期待できます。

手術

副鼻腔炎や鼻茸(鼻ポリープ)が原因の場合は、必要に応じて手術も検討します。物理的な障害を取り除くことで、嗅覚の改善が期待できます。

匂いがわかりにくい時の対処法

  • 鼻うがいで鼻腔内を清潔に保つ
  • 刺激の強い匂いや煙草の煙を避ける
  • 意識的に香りの強い食材を取り入れる
  • 室内の換気をこまめに行う など

上記の対処を行っても症状が改善しない場合や、頻繁に症状が起こる場合には、放置せずに早めに当院へご相談ください。